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 これまでにも、いろんな雑木を使ってスプーンづくりしてきましたが、その木を確保することは何よりも大切です。
 材料は、樹種によって重さ、堅さ、匂い、粘り、加工のしやすさなど、まったく違うんです。
 もちろん、削る感触だって、まったく異なってきます。
 それから、同じ形のものを作っても、その表情はすべて違ってきます。
 

 スプーンは、この材で・・。フォークは硬めのこの材、バターナイフは粘りのあるこの材で・・・用途に合わせて樹種にこだわって作ることもあります。
 その点でいうと山桜は万能型だと思っています。
 材の粘りぐあいといい・・仕上がり具合といい・・・。
 それにも増して、削っているときには予想もしなかった鮮やかな表情を見せてくれるのも魅力のひとつです。



原木を十分に乾燥・・・


 山から伐り出した広葉樹をチェーンソーで玉切りにして、製材、割ったものを2年以上、薪たちといっしょに、薪棚で乾燥させます。



材料を適当なサイズにカット・・・


 これは、山桜です。

 適当なサイズの角材に切断します。スプーンの素材です。


バンドソーを使ってアバウトなラインどり・・・


 用途に合わせてバンドソーを使ってアバウトなラインで形どりをします。

 小さいスプーン用、大きなカレースプーン用、パスタフォーク用など種類別の型紙に合わせて基礎の形をつくります。



 木取りの仕方では木目も様々な感じで違ってくるんです。
 出来上がりを比べても、ほんとうに同じ種類の木なのかと思うほどに・・・。
 中には、節があったりもしますが、当工房では、あえてその部分も生かしています。


完成をイメージしながら削り出す


 完成をイメージしながら、どんなサイズも小刀一本で削り、スプーンの形に整えます。

 目視によって一本一本形成するために、微妙に形やサイズが異なり、同じものはないのが手作りの醍醐味です。


 油断すると、小刀の先をよく折ってしまうんですよ。
 特にフォークを作っているときなんかは・・





サンドペーパー掛け


 もちろん、この作業だって、一本一本手に取って、丁寧にサンドペーパー掛けを行うんです。

 はじめは80番くらいの目の粗いのである程度の形を整え、仕上げは400番で表面をさらに滑らかにします。

 サンドペーパーで仕上げるのだったら、わざわざ小刀で彫り後にこだわり成形する必要もないのでしょうが、見えないところが手作りの良さだなんて思っています。



 サンドペーパー掛けしたのがこちらです。

 手作業なので結構指先にまで負担がかかるんです。

 最後の仕上げは、乾性オイルで仕上げる場合もありますが、洗うときのことを考えると防水したほうが耐久性もあっていいでしょ。

 夏匙工房では食品衛生法を完全にクリアーした各種の木製食器等にも使用されているポリウレタン系のプレポリマーを浸透させ加工処理しています。



木の硬性を高めての防水処理


 安全面と耐久性を配慮したプレポリマーでの処理は浸透後、目止めを行い、上塗りし、さらにマット仕上げの行程で処理をしています。

 プレポリマーを浸透させ濡れ色がよみがえった感動はひときわ・・それぞれの木目や色合い、木の自然の表情を損なうことはありません。

 出来上がりの表情はすべて異なり、その鮮やかさは毎回、作り手をも魅了します。


やっと完成です


 大きいのから小さいのまで、大小5段階のスプーン作ってみました。
 

 使ってくれた人から、「あれ良かった・・」って言ってもらえるのが、いちばんに嬉しいときです。
 常に、そんな使ってくれる人が喜んでくれている顔を思い浮かべながら、丹精込めて作ってます。

 ところで、我が家の食卓はどうかと言えば、失敗作やバラバラの試作品が並んでるんですよ。(笑)



夏匙工房」へのご連絡・お問合せをお待ちいたしております。

natsusaji@tcspirits.com



「夏匙工房」へのご案内


 「夏匙工房」で手作りするスプーンを中心とする木製カトラリーは、徳島県内の主に広葉樹を素材として選び、丁寧に手作業で削り出したものばかりです。
 桜・椿・楢・枇杷等々、極わずかですがキンモクセイやイスノキなども素材として使用することがあります。
 スローライフに親しむあまり、薪割りをする自然の木々から何か作れないかと始めたのがこのスプーン作りで、山からの伐採から手掛けることもしばしばあります。
 自然の木から材料づくりをして、一本一本小刀で成形した後は、ひたすらサンドペーパーをかけて丁寧に仕上げます。
 少しずつカーブの角度が違ったり、柄がなんとなく曲がっていたりしているのは手作りならではの魅力です。
 いずれも、姿形、木目、色合い等、同じものは存在しません。 
 出来上がった際の柔らかい質感と愛らしいシルエットは、常に作り手を魅了してくれると言ったら少々大げさでしょうか。



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